2013.01.16
ガヤドリミジンツブタケ
2013年最初の探索は塩江にした。
ことしは、ここを中心に探索しようと思う。
ダム湖を過ぎるあたりから路肩に雪が見え始めた。除雪をしたようで、大きな塊もチラホラ有る。
登山道に入ると除雪された雪が繋がりだして、右へ折れて橋を渡る付近では路面の氷も見え始めた。
雪の塊で路肩に駐車できない。諦めてキャンプ場まで引き返した。
キャンプ場では係りの人が雪で折れた枝木を片づけている。
周囲の石垣を見て、沢側へ移動して杉の根っこを1本づつ眺めていたら、居た。
少し古そうに見えたが、小さな子嚢果が見えたので採取した。初採取。
ガヤドリミジンツブタケのようだ。
この、ガヤドリミジンツブタケは、昨年、山形のT田さんからガヤドリ種への
2次寄生だという報告があった。まさか、初耳だった。
しかし送っていただいた画像には、大きな子嚢果と小さな子嚢果の両方が写っている。
確かめるには自分で確認するしかないと思っていたが、初探索でその機会が訪れたようだ。
ストローマを切り取って、縦割りに切片をつくる。
表面に子嚢果が並び、菌糸網が有り、その中に何かが有ることは分かるが子嚢果には見えない。
2本目も同じように縦割りにしてみるが同じだった。
3本目は、切り方を横割り、輪切りにして切片を作った。
見えた。表面の子嚢果より、倍くらいの大きな子嚢果が菌糸網の中に有る。
今まで、これを見逃していた。
菌糸網の上に直接子嚢果を作るトルビエラ型なのに、
寄生した元のガヤドリ種の形を取り巻いて、あたかも自身がストローマを発生させたように見せていた。
見せられていた。
この形態はこれからの観察に役立つと思う。
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