ガヤドリミジンツブタケ

2013.01.16

2013.01.16

ガヤドリミジンツブタケ

2013年最初の探索は塩江にした。
ことしは、ここを中心に探索しようと思う。
ダム湖を過ぎるあたりから路肩に雪が見え始めた。除雪をしたようで、大きな塊もチラホラ有る。
登山道に入ると除雪された雪が繋がりだして、右へ折れて橋を渡る付近では路面の氷も見え始めた。
雪の塊で路肩に駐車できない。諦めてキャンプ場まで引き返した。
キャンプ場では係りの人が雪で折れた枝木を片づけている。
周囲の石垣を見て、沢側へ移動して杉の根っこを1本づつ眺めていたら、居た。
Img_2847a

Img_2845a

少し古そうに見えたが、小さな子嚢果が見えたので採取した。初採取。
Dscn1357a

ガヤドリミジンツブタケのようだ。
この、ガヤドリミジンツブタケは、昨年、山形のT田さんからガヤドリ種への
2次寄生だという報告があった。まさか、初耳だった。
しかし送っていただいた画像には、大きな子嚢果と小さな子嚢果の両方が写っている。
確かめるには自分で確認するしかないと思っていたが、初探索でその機会が訪れたようだ。

ストローマを切り取って、縦割りに切片をつくる。
Dscn1366ab
表面に子嚢果が並び、菌糸網が有り、その中に何かが有ることは分かるが子嚢果には見えない。
2本目も同じように縦割りにしてみるが同じだった。
3本目は、切り方を横割り、輪切りにして切片を作った。
Dscn1372ab

見えた。表面の子嚢果より、倍くらいの大きな子嚢果が菌糸網の中に有る。
今まで、これを見逃していた。
菌糸網の上に直接子嚢果を作るトルビエラ型なのに、
寄生した元のガヤドリ種の形を取り巻いて、あたかも自身がストローマを発生させたように見せていた。
見せられていた。
この形態はこれからの観察に役立つと思う。

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2012.09.20

2012.09.17

ガヤドリミジンツブタケ

8月25日に見つけたガヤドリミジンツブタケの、詳細観察報告書が山形県のT田さんから届いた。
送った時は完熟状態で胞子を盛んにだしていたので大丈夫と思っていたが、T田さんのところでは、胞子の放出は全く見られないとの連絡があり、こちらで撮影していた2次胞子の写真を追加で送った。

詳細に観察された結果をみると、このミジンツブタケはガヤドリ型の別の虫草に2次寄生したものだということが判明したとの内容だった。たいへん驚きました。
Photo

T田さんの報告書から、2次寄生した子嚢果の画像。
上の小さい子嚢果がガヤドリミジンツブタケの子嚢果、下の大きな子嚢果が寄生を受けたガヤドリ種の子嚢果。
A

小さい子嚢果がびっしりついたガヤドリミジンツブタケは、ガヤドリ種のなかでも特別な形なのだが、まさか2次寄生とは夢にも思わず、さらに自分が出会った数も3個体目という希少種なので、胞子の詳細観察など全くせず、そのまま送付していたのが現状でした。T田さんによって以前に送付した個体も2次寄生で有ったこと確認された。

今回の寄生を受けたガヤドリ種はガヤドリキイロツブタケに相当するとのことだ。

香川県でしか確認されていない希少種ガヤドリミジンツブタケを、地元の者が殆ど観察せずにいたのは恥ずかしい限りだが、新たに2次寄生種あることを発見して戴いたことは価値をさらに高められたような気がする。改めて感謝したい。


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2012.08.25

2012.08.25

ガヤドリミジンツブタケ

先日のオニハエヤドリタケをN内さん、D肥さんに見て貰って、きょうは眠り姫さん、A山さんにも見て貰った。
その後、対岸と少し下流側を探索する。
相変わらずハナサナギタケは点在するが他のものが見えない。
地上をあきらめて小枝に目を移していたら目線の向こうにガヤドリが見えた。
近づくと様子が違う。ルーペで、しっかり確認して、眠り姫さんを呼ぶ。
ガヤドリミジンツブタケ、香川特産、眠り姫さん所縁の虫草だ。
Gayadori_mijin001a

子嚢果がびっしり付いている。自身で3度目、8年ぶりの再会だ。
Img_2400c

子嚢果の拡大。ガ生では珍しい小さな子嚢果が密布している。
Dscn0460a

完熟状態だったのか、沢山の胞子を出している。 ×100 1目盛り10μm
Dscn0463a

2次胞子に分裂(長短があるが16分割) ×400 1目盛り2.5μm
Dscn0503b

生態画像が少なく画像を得るために出会えることを願っていたが、
やっと出会えた。それも、ほぼ完熟状態という幸運。
画像は胸を張れる出来ではないが、一応、神奈川のM村さんに送ることにした。
また、現物は山形のT田さんへ送付となった。


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2008.08.30

2008.08.30

ガヤドリミジンツブタケ

古い標本を整理していて、2002年2月21日に採取したガ生の標本をみつけた。ガヤドリナガミノツブタケかなとルーペでみるとガヤドリミジンツブタケらしい。

Dscn6266a

Dscn6269a

この種については、2001年11月に初めて見て以来、2003年8月に採取して友人に送っている。なぜ、2002年に気が付かなかったのか判らない。当事は、まだまだしっかり見ていない証拠だが、最近は全く出会っていない、せっかく見つかったのだから子嚢果を確認しておくことにした。

Dscn6363abvc

子嚢果の大きさについてデータがないので、なんとも言え無いが細洋梨形からフラスコ形を確認できた。

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2003.08.16

2003.08.16(2)

ガヤドリミジンツブタケ

ツクツクボウシタケの群生を見つけた日に、沢の入り口でガを見つけた。その時は子嚢果が無く成長を見守ることにして放置した。6日経って、ツクツクを採取した帰り、ちょっとルーペ観察すると細かい子嚢果が見えた。なんと、出来たてのガヤドリミジンツブタケ。一昨年以来、久々の再会だ。

Gayado1

Gayado2

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2001.11.16

2001.11.16(1)

ガヤドリミジンツブタケ(Cordyceps sp.)

黄色の胞子果がびっしりと付いて、採集のタイミングを教えてくれました。採集して「これは少し変わってる」とニシウチさんに見てもらって初めて貴重な種類だと知りました。
20011116gayadorimijin


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