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2009.10.18

2009.10.12

イリオモテコロモクモタケ

(リョウガミクモタケから名称変更  冬虫夏草生態図鑑による 2014.06.27)

山口県の長門峡。家から片路約350kmの位置にある。4月末に初めて訪れ、その時はpierisさんに案内して頂いた。時期適には早いと思われたが、幸運にも1体が見つかり、クモの同定をして戴くためpierisさんからnephilaさんに託されカマスグモと同定されました。
早朝6時に出発して途中のSAで早めの昼食を済まし、12時前には現地へ到着した。
車を置く場所が探索する路の上流に位置しているため、路を下りながら探す。今回は路と平行して流れる沢の両方を探すつもりだったので、終着まで行かず途中で沢に降りて逆に遡上する方法をとった。運良く、子嚢果の有るものが2つ見つかった。
一つ目の物は枯れた葉を纏ってシダの葉にぶら下がっていた。
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子嚢果
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子嚢頭部
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2次胞子(略 4.6-9.7×1.5μm)
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もう一つは、教えられた斜面とは反対側、路を鋏んで沢の反対側の斜面で見つかった。その場所はシダがほど良く間隔をもって広範囲に群生している場所でした。探せば、もっと見つかるだろうと思われましたが、すでに2体採取しているため探索を終了することにした。(目盛間隔 1mm)
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寄種の様子
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寄種はカマスグモ。
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胞子
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2006年に、福岡県の福田さんからもたらされた山口県産クモ生の虫草は、リョウガミクモタケだろうと判明した。しかし、その生態は図鑑記載とは違い、葉に包まった中型のクモから発生し、葉に広がった菌糸マット上に子嚢果が生じる独特の形態をもっていた。さらに今回の探索で寄種のクモも、ほぼカマスグモと判るものを画像にすることが出来た。発見から3年経って、他の場所で同種が報告されていないことは、この地限定の種と思われる。
今後も大切に見守りたい。

ただ、今回の探索途中ではハナサナギタケが多くみられたが他の物は殆ど見つからなかった。
今回は距離的に半分しか見てないので、まだ何とも言えないが、時期を変えて更に探索してみたいと思う。

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